大田区の労使トラブル解決社労士三崎亜紀子Blog

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労災リスクを減らす方法~勤務間インターバル制度を就業規則に

2017年11月15日
H29.11月

「睡眠」が密かなブーム。

ビジネスマン向けの「睡眠」関連書が次々と出版され、深夜業務が多い企業などを対象とした「従業員の睡眠改善」セミナーも話題になっています。

従業員の睡眠不足は労災にもつながりかねません。労災リスクを減らすためにも、「勤務間インターバル制度」について考えてみませんか。

 

1. 睡眠負債の恐怖

「睡眠負債」という言葉をご存知でしょうか。スタンフォード大学により提唱された概念で、日々の僅かな睡眠不足が負債(借金)のように積み重なっている状態を指します。

短期的な睡眠不足であれば、しっかり休養すれば改善しますが、睡眠負債の場合、本人は睡眠不足の自覚がないまま心身にダメージが蓄積し、脳のパフォーマンスの低下や、がん、生活習慣病、鬱、認知症などの発症をも引き起こすとされています。一例として、東北大学の調査によれば、睡眠時間が6時間以下で睡眠負債がたまった状態の人においては、男性の前立腺がんの発症率が1.38倍、女性の乳がん発症率が1.67倍に悪化したとのことです。

 

 

2. 睡眠負債で高まる労災リスク

睡眠負債は、慢性的な長時間労働と表裏一体の関係にあります。企業にとっては、従業員の疾病発症率が高まるということは、自社の労災発生リスクが高まることを意味しています。

万が一、自社の従業員が脳・心臓疾患や精神疾患を発症し、これが長時間労働によるものと主張されることになれば、企業はこの疾患の「業務起因性」や、そもそもの「安全配慮義務」を問われる事態ともなりかねません。

 

3. 労働者と企業を守る「勤務間インターバル制度」

労働者の睡眠負債への特効薬として、今、期待されているのが「勤務間インターバル制度」(退社から出社まで一定時間を空け、労働者の休息時間を確保する制度)です。

終業が遅くなった際、始業を後ろ倒しすることで、睡眠を含む休息時間の確保につながります。

厚生労働省の有識者会議における資料によれば、この「勤務間インターバル制度」をすでに導入している企業および導入検討中の企業はわずか10%程度。普及はまだまだこれからですが、企業にとって要注目の制度と言えるのではないでしょうか。

 

「勤務間インターバル制度」には導入時の助成がある自治体もあります。就業規則に取り入れてみたいが、何から始めていいか分からないという方、まずはご相談ください。

 

 

>>相談問い合わせページへリンク

 

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