試用期間の長さはどこまで認められるのでしょうか?

2016年1月17日
shigotohajime_man_good

企業が社員を雇用した際には、たいてい3か月程度の試用期間を設けるものと思います。

社員に業務をさせながら、わが社の社員としての適格性を判断する期間であり、問題が無ければ改めて正社員として本採用する、という形を取るのが一般的ですね。

お客様から試用期間について「どれくらいの長さまでなら法的に認められますか?」という質問をよく受けます。

試用期間の長さについては、実は法的な規制は何らありません。なので、実務上は会社が就業規則などで自社にとって適当と考えられる長さを設定してもらって構いませんが、過去試用期間の長さが争われた裁判があります。

これは、試用期間が長すぎると、労働者の地位が必要以上に不安定になるため、それを防ぐために「不当に長期間にわたる試用期間の設定は公序良俗違反として無効となる」としています。(ブラザー工業事件・名古屋地裁 昭59.3.23判決)

では、具体的にどの程度の長さまでが法的に許容されるのかは、個々の事案における事情によりますが、実務的には6か月を超えると「長い」と評価される可能性が高く、1年を超えると「不当に長い」として公序良俗違反と評価される可能性が高くなるようです。

試用期間の長さについて、3か月では不安があるようならば、就業規則に「試用期間は3か月とする」とし「適格性判断のために必要と認められる場合は、3か月を限度に試用期間を延長することができる」としておけば良いでしょう。

試用期間を延長する場合には、当該社員に延長する合理的な理由を説明し、延長する間にクリアしてもらいたい業務上の課題などを説明しておくことが肝要です。

 

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